日記
今こそ最大限の愛を伝えるとき。
皆様こんにちは。新谷優樹です。
昨日久々に豊洲市場へ仕入れに行き
その帰りは古巣池尻のお客さんに会ってきました。
市場では
「おう!元気か?」
「ぼちぼちやってるか?」
「無理してないか?」
みんなが笑顔で声をかけてくれます。
まさにそこには大きな家族があります。
コロナの影響で死活問題。
本当にご苦労されている市場のプロたちです。
それなのに久々に仕入れに行った私を見た瞬間笑顔で迎えてくれます。
本当に幸せ。ありがたいことだと思います。
今は明日に向けてシフォンケーキの製造中。
でもここ数カ月のことや昨日のこと
自分の中で消化しきれずブログを書くことにしました。
しばしお付き合いください。
私がシフォンの世界に飛び込んだ理由
それは自分の力で生きていく力を身につけたかったから。
自分がどこまでできるのか挑戦してみたかったから。
その思いが根底にあります。
別の言い方をすると
八百屋一筋でじぃちゃんまで頑張れる自信がありませんでした。
と、いうのも
小さな町の八百屋は力がありません。
生産者さんがいいものを作ってくれてそれをお求めになる消費者さんがいるから
小さな町の八百屋は成り立ちます。
そのどちらかがいなくなると何もなくなるのが八百屋です。
市場はいろいろなコネクションがあり仕組みを作ることができる組織です。
小さな町の八百屋は違います。
八百屋は大好きです。
でも私が一人になったとき、八百屋だけでは不安でした。
自分にしかできない自分だからできる何かを身に着ける必要があったのです。
それがシフォンケーキでした。
私が作るシフォンケーキは誰にもまねできない唯一無二の存在だと思っています。
お菓子は科学といわれますが、私はそうではなく独学の経験と感覚で作っています。
それは私にしかわからない特別なものです。
数字には表せません。(ただ頭がたりないだけ)
壁にぶつかったらすべての感覚を研ぎ澄まし乗り越えるほかありません。(ただ頭がたりないだけ)
そんななか世界をコロナが襲いました。
飲食店がストップするとそこに供給していた市場も止まります。
しかし青果物はたくさん市場に集まります。
仲買は来てくれるはずの常連のために、入荷する野菜のために
買わなくてはなりません。
みんな必死です。
飲食店に補償金が支払われても仲買業者へは補償はありません。
もちろん野菜を消費される保証もありません。
買い手がつかなければ焼却処分です。
どのような思いで野菜を処分されているのか想像するだけで
胸が痛みます。
本来は橋渡し役の市場がコロナ禍で苦しんでいます。
どうにか健康だけは気を付けて生活していただきたい。
大きな家族が元気であることが一番の願いです。
オリンピックを今やることしか考えていない国に
何も期待できない。夢も希望もない。
末端の苦労なんて何もわかってやくれない。
でも、だからこそ家族や友人、日ごろお世話になっているたくさんの方々と
互いに励ましあって知恵を出し合って楽しみを見つけて
笑顔でこの困難を乗り越えていく必要があります。
私たちならきっと大丈夫
その先はきっといい景色が広がっています。
池尻のお客さんともわたしが体調を崩してから2カ月以上ぶりに会いました。
「大丈夫?」
「よくなった?」
「無理しないで大丈夫だからね。」
皆さん顔を見るなり一番に気にかけてくださりました。
たくさんのお客さんが集まってきてくれました。
店を閉めて2年が経過してそれでも集まってくださることには感謝しかありません。
本当にありがたい。そう。ここにも大きな家族がありました。
大切な人との永遠の別れがあったことを目の前で涙して話してくれた方もいました。
私にそこまで心をひらいて打ち明けてくれたことがとにかくうれしかった。
今でも涙が目に浮かんできます。
いつでもそばにいるし、見守ってくれる。
この世にはいなくなってしまったけど
いつまでも共にいることには変わりない。
私にできることは野菜や果物、シフォンケーキなどの加工品を
たくさんの方にお届けすることです。
どんなにつらいことがあっても
私のお届けする何かで踏ん張っていただきたい。
明日への一歩となっていただきたい。
そのために笑顔と共に頑張らせていただきます。
明日は楽しみにしている地元宮崎台で販売。
もちろんここにも大きな家族があります。
今日も頑張った。楽しんだ。乗り切った。
明日はまた元気な自分に生まれ変わる。
だから今日も今を生きる。
たくさんの方々に感謝と大きな愛情を。
いつもありがとうございます。
新谷優樹